日経新聞を読んでいて以下の記事が気になりました。
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原材料価格などの高騰を背景とした食品の小売価格の上昇が鮮明になってきた。パンや冷凍食品など主要60品目のスーパーでの店頭価格は6割の品目で1年前より上昇した。一方で値上がり品目の半分は販売額が減った。食品メーカーの相次ぐ値上げが消費者の買い控えや割安な商品へのシフトを招いた可能性があり、賃金が伸び悩む状況での価格転嫁の難しさが浮き彫りになった。 (出所:日本経済新聞 7月6日)
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円安による原材料の上昇や、ガソリンの値上げによる配送料の上昇で、食品の値上げが相次いでいることはニュースで良く耳にします。
5~10%の値上で原価の上昇分をカバーして、売上を引上げることで利益を確保したいという企業判断も良く分かります。
しかし、値上がりした品目の半分は販売額が減ったのだそうです。
例えば8%値上したのに販売額が減ったということは、販売量が8%以上減少したということで、それだけ工場の稼働率も下がり更に原価を引上げて企業収益を圧迫します。
価格は4Pの重要なマーケティング項目ですが、賃金が上がらない社会情勢の中で消費者が価格に対してかなり敏感になっていることが分かります。
企業も苦しいけど、生活者も苦しい、その中でどんな価格戦略を取るべきなのかはとても難しい課題です。
消費者は出来るだけ安く買いたいたいが基本的な考えなので、価格の受容性を図る設問はとても難しいものです。
価格設定にはPSM分析(Price Sensitivity Measurement)が使われますが、今の様な環境変化の中でこの手法がうまく機能するのかも分かりませんが、お客様の購買心理にどの様な変化が生じているのかを、常に細心の注意を払うことが必要なのは確かでしょう。
私達もそんな意思決定に寄与できるリサーチが提供できる様に、リサーチの技術力と調査設計力の向上に努めて参ります。
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