日本マーケティング・リサーチ協会の2021年度の調査によると、日本のアドホック調査市場は1,350億円で、そのうち807億円がネットリサーチとなっています。
ネットリサーチの構成比率は60%にもなっています。
ネットリサーチ以外で多いのは、デプスインタビュー、グループインタビュー等の質的調査です。
そして、量的調査の72%がネットリサーチで占められていますから、市場調査の多くがインターネットで実施されていることになります。
早くて、安くて、双方向性で、大量のデータが回収でき、リッチなテキストデータも取れるネットリサーチは、便利な調査手法であることは間違いありません。
しかし、調査設計や調査票作成、データ分析、レポーティング、考察提案はリサーチの専門知識と多様な経験を持った人(リサーチャー)しか出来ない仕事です。
そこが曖昧であやふやだと、どれだけ多くのデータを回収してもクライアントの意思決定に寄与することは出来ません。
ネットリサーチは従来型の例えば郵送調査と比べても、時間も予算も1/4くらいまで削減されました。
この厳しい市場環境の中で、各社は自動化、装置化、分業化を進めてきました。
それでもクライアントの方で適切な調査設計や分析の出来る技術と専門性があれば、リサーチ会社はその指示に従って忠実に実査と集計をすればお役に立てますが、その様な機能がない一般の事業会社にはリサーチ会社が適切な調査企画や分析、提案をすることが必要だと思います。
マイボイスコムは小さな会社ですが、この様な「コンサル型リサーチ」の提供できるリサーチ会社を目指しています。
まだまだ技術力は足りませんが、効率が悪くてもあまり装置化、自動化、分業化をせずに、リサーチャーによる一貫サービスでお客様の意思決定に寄与したいと考えています。
4月から新しい事業年度が始まりましたが、この事業方針は変えることなく社員の技術力と対応力を高めながら一歩一歩前進して参ります。
新年度もどうぞよろしくお願いします。