日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)のアニュアルカンファレンスが11/22(火)に開催されました。
毎年1度のマーケティングリサーチ関係者が集まる大規模なイベントで、最新のリサーチ動向を反映した研究発表や、なかなかお会いできない関係者にお会いできる機会として、私も毎年楽しみにしているイベントです。
今年のテーマは「Renovation ~次世代リサーチの創造~」というものでした。
震災を乗り越えて新たに生まれ変わる復興を目指そう!ということと、新たなリサーチ手法を創り出そうというメッセージの込められたテーマで、例年とはちょっと違った雰囲気も感じられました。
日本コカ・コーラの魚谷会長の「マーケティングは経営そのもの」という基調講演はとても参考になりましたし、その後の5社の研究発表も、パネルディスカッションも大変刺激的でした。
今年の研究発表のキーワードは、①ソーシャルメディアの活用、②スマートフォンの活用、③リサーチのPDCAへの組込みのように感じました。それぞれ新しいリサーチスキームを作るために必要な要素であるのは間違いありません。
各社ともまだ実験的な試みをしている感じでしたが、この1年でも環境が大きく変化していることを実感することができました。そして、当社も「ソーシャルメディア」と「スマホ環境への対応」は研究していますが、スピード感を持って進めないといけないと思いました。
ところで、このイベントでちょっと嬉しく思えることがありましたのでご紹介します。
今回は5社が研究発表を行いましたが、この中で1番参加者からの評価が高く、懇親会で田下会長から表彰を受けたのが、サーベイリサーチセンターさんの『傾聴から見えてきたこと 「東日本大震災アンケート」』という発表でした。
「傾聴」=「リスニング」で、「ソーシャルメディアリサーチ」の研究発表だとばかり思っていましたが、こちらで取り上げた「傾聴」は訪問面接で「しっかり聴くこと」でした。
同社は災害の1ヶ月後に被災地に入り、避難所におられる被災者から451人に訪問面接で調査をしたのだそうです。ここでの調査の経験から、しっかり時間をかけて聴くことの大切さを訴えた研究発表でした。
他の発表は、スマホや、twitter等の新しい仕組みを使った調査の報告でしたが、リサーチ関係者の心を1番掴んだのが「訪問面接でしっかり聴くことの大切さ」というのが、とても心地よい結果で、リサーチ業界もまだまだ捨てたものではないと感じました。
こちらのカンファレンスはリサーチの時流を掴むのに不可欠のイベントです。今年の内容はFaceBookでも紹介されていますので興味のある方はご覧下さい。
〇JMRAアニュアルカンファレンス(2011.11.22)
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。