今年もインテージさんの「インテージフォーラム2013」に参加して来ました。
こちらはインテージさんのプライベートイベントで、沢山のマーケティング関係者が集まる大きな秋のイベントです。インテージさんは当社にも若干の出資をいただいている関係ですが、1社でこんなに集客できるのは、リサーチ業界ではインテージさんだけではないでしょうか。
今年のテーマは「循環型マーケティング」で、慶應大学の清水先生が提唱した概念を、彼らのサービス提供機能として実現しているもの、新しく開発しているサービスの紹介が中心でした。
私も幾つかの発表を聞かせてもらいましたが、特に、i-SSPというシングルソースパネルを使ったデータ提供が面白い、というか凄い取組だと思いました。
これまでも提供していた5万人の購買データ(SCIパネル)に、メディア・広告接触データ(17,000件のPC、4,000件のモバイル、3,000件のTVの行動データ)をくっ付けて、情報接触と購買行動の関連性を、タイムラインで可視化できるというものです。
従来のTVCMの評価は数百世帯の視聴率データが中心で、どの程度の人がそのCMを見たのか、どの位のリーチしたかで判断していたと思いますが、i-SSPでは、どのTVCMを見て、PCやモバイルでどの様な情報に接触した人が、実際にはどの様な商品をどの程度購入したのかまで分ります。
そして、TVCMとPCサイトのバナー広告のどちらを見た方が、どの程度、商品購買に結び付いたのかも分るので、TVとPCとモバイルの広告投資の適正化にも役立つのだといいます。
数年前までは全く考えも付かないような多様なデータが、1つのシングルソースになって入手できる、これもインターネットと、インターネット調査の進歩によって実現できたことです。
この新しい技術を凄いなあと思いつつ、リサーチの世界がどんどん複雑になっていて、何をどう使って、どう判断するのかという、データを使う人の分析力が追いつくかがちょっと心配な気もしました。
リサーチャーというより、ビッグデータアナリストが益々必要な時代になるのかもしれませんね。
〇インテージフォーラム2013 http://www.intage.co.jp/forum/