当社がネットリサーチを始めた1998年から5年間位は、お客様から「ネットリサーチって何?」、「インターネットでリサーチなんかやって大丈夫なの?」、「代表性に問題はないの?」と必ず聞かれました。
でもそれに対して「インターネットでリサーチをしても大丈夫なんです。」とは言い切れません。
ただ、自主調査で色々とデータを取って分析してもちゃんとした傾向値は出ますし、ローデータの整合性や、FAに書かれたコメントを読むとしっかりしたものが多いので、役立つ情報だという確信はありました。
それでも、ネットユーザーに限定しているパネル自体がどの程度、リサーチの結果に影響しているかは分かりませんので、自主調査レポートなどをお示ししながら、「お役に立つデータが取れると思うのですが、お客様の調査テーマに合うかどうかはやってみないと分かりません。」と言うしかありませんでした。
多くのお客様はトライヤルで小さな調査を試しに実施したり、郵送調査と並行してネットリサーチをやって、その2つのデータを比較検証したりしていました。
そして、多くのお客様からは、意外にしっかりした分析ができる、郵送調査ともあまり変わらない、というご評価をいただけましたし、それでこの金額と時間であればいいね、というご意見もいただけました。
もちろんネットリサーチで良いテーマと、ネットリサーチではやらない方が良いテーマもありますが、ネットリサーチで役立つ分野があるということは確かだと、色々な調査のお手伝いをして感じることは出来ました。
ネットリサーチの黎明期とはこんな感じでした。
そんな「本当に大丈夫なの?」というお客様の懸念を、ベンチャー企業のネットリサーチ各社が、それぞれの営業の場面で試行錯誤しながら払拭していたのが1998~2003年の状況でした。
ちなみに当社もスタートして3年くらいの回収率は70%もありました。謝礼も今より5倍くらいは出していましたし、回収時間も4、5日は取っていました。
そいう面では質的な市場環境に関しては、今より恵まれていたのかもしれません。
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