「面白いプランじゃないか。応援するからCRCの新規事業でやってみろよ。」
「CRCのコストやスピード感覚では無理ですよ。」
「じゃ子会社を作ってやるのはどうだ。」
「もう親会社に振り回されるのは嫌なんですよ。」
「じゃ、会社でベンチャー制度を作ってやる。それで挑戦してみたらどうだ。」
「社内ベンチャー制度って何ですか??」
「丁度社内活性化のために必要だと思っていたんだ。俺がいい制度を作ってやるからやってみろよ!」
実際にはI部長と2人で4、5回やり取りをしたのですが、こんな話の流れで「社内ベンチャー制度」を作ってもらって、ネットリサーチ事業を始めることになりました。
ヘッドハンティング会社が意識的にリークしたのか、先方の総研が先走ったのかは分かりませんが、人生なんて本当に分からないものです。
どうやって会社を作ったら良いか分からない、会社を創る資金が十分にない、システムをどこに頼んだら良いか分からない、事務所も見つけなくてはいけない、そんな課題のほとんどが「社内ベンチャー制度」でやらせてもらうことで一気に対応方法が見えました。
I部長は、その後、伊藤忠商事の部長に戻って、ファミリーマートのUSA社長や常務をやって今年退任になりました。その後も懇意にさせていただいて、退任時にも会食をして、その時のお礼を申し上げることができました。
Iさんも私の人生の恩人です。普通は部門のリストラという事情はあっても、あんなに勝手なことを言う社員の話を粘り強く聞いてくれて、新しい制度まで作ってくれたことに心から感謝をしています。
こういうこともあるから、人生は面白いのだと思います。
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