リサーチャーのステージは、以下の4つの段階に分かれると思います。
ステージ1:リサーチオペレーター
お客様から依頼を受けた実査と集計ができる。
ステージ2:初級リサーチャー
お客様の課題やリサーチ目的を正しくヒアリングして、最適な調査設計が想起出来て、分かり易い提案書が書けて、適切な調査票作成や調査レポートが書ける。
ステージ3:中級リサーチャー
お客様が求める事業の課題や目的やシナリオを理解して、集めた回答データの分析結果や、市場のデータも含めてロジカルな考察が出来て、4PやSTP等のマーケティング施策の提案や、売上規模の推定や、事業採算の考察や提案まで出来る。
ステージ4:上級リサーチャー(リサーチコンサル)
ステージ3の技術力があるとともに、お客様とのビジネスの潤滑なコミュニケーションが取れて、お客様からマーケティングの相談役として頼りになるコンサル的な役割が担える。
2021年6月に発表された日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)の「第46回経営業務実態調査」の経営上の問題点でも、中堅リサーチャー不足が2番目に多い問題となっていました。
1位 新型コロナウィルス感染症の影響 59社 65.6%
2位 売上不振 39社 43.3%
中堅リサーチャー不足 39社 43.3%
この原因は、ネットリサーチがアドホック調査の過半数を占めるようになり、リサーチの単価も納期も従来調査の4分の1位まで極端に安く短くなったからです。
この単価だと沢山の案件を回さないと収益が出ないし、できるだけ効率的に業務を進めて、リサーチ技術者を育成しなくても対応できるデータの回収と集計を、自動化して提供するサービスが大きなシェアを占めるようになりました。
調査設計や、調査票作成、レポート作成や提案といった専門知識を持ったリサーチャーが時間をかけながら考えてやる業務は労働集約型で効率が悪くて、今の市場価格では採算に載らないというのがリサーチ市場の現状だといえます。
広告代理店や事業会社でもリサーチを専門に担当している方でしたら、調査設計も分析もご自身で出来るから実査と集計を早く安くやるサービスでも良いと思います。
しかし、普段からリサーチに携わっていない方が、何らかのマーケティング課題の解決のためにリサーチを行う際には、やはり専門技術と知見を持ったリサーチャーが課題とゴールを共有しながら並走しながら業務を進める方が良いと思うし、その様なニーズは必ずあると考えています。
当社はこの様なコンサル型リサーチの提供できる会社を目指して、中堅リサーチャーの育成に取り組んで参ります。
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